今年は寒かった割には桜の開花が早く、そしてあっという間に散ってしまいました。
私は4月1日に毎年の生徒の発表会を終え、新年度を迎えました。
その発表会の前日、目黒通りに新しく開館した 港区郷土歴史館等複合施設「ゆかしの杜」の落成式で演奏をしました。
ここは昭和13年に公衆衛生院として建てられ、私が小学生の頃は既に使用されていなかった記憶があります。伝染病研究所、通称、伝研と呼ばれていて その建物の古さと周りの樹木が生い茂っていたせいか、見るからにとても不気味で 様々な怖い都市伝説があった場所でした。
それが平成21年に港区が国から取得し、この度 港区郷土歴史館等複合施設「ゆかしの杜」として生まれ変わりました。
中に入ると石造りの頑健な建物で、中は小さい部屋がいくつも続いていて 迷路のようです。
大げさですが、生きている間にこのとても怖かった建物の中に入れたこと、そこで演奏したことは私にとって思ってもいなかった出来事で、人生は何が起こるか、わからないなーと改めて実感しました。
落成式なので華やかな曲を、とリクエストされ 演奏時間も限られているので 色々悩みましたが、
ヴィヴァルディの四季より「春」ハレルヤ、主よ、人の望みの喜びよ、G線上のアリアなどを演奏しました。
昔の風景を写真にとっておけばよかったと後悔するくらい、立派になっていました。
弦楽合奏団ENSEMBLE MINATOメンバー
1st ヴァイオリン 山形淳子・2nd ヴァイオリン 鈴木香・ヴィオラ 榎本亜希子・チェロ 相馬匡彦
関係者のみの落成式でした。せまいロビーですが、天井がドームになっていて教会のような響きです。
ここでミニコンサートなど開催できたらいいな。