上野の東京国立博物館で開催中の日本国宝展に行ってきました。
何が見たかったかというと このポスターの左側の仏像です。
これは奈良県桜井市にある安倍文殊院の「渡海文殊」と呼ばれる仏像群の中の一人、善財童子像です。2013年に国宝に指定されました。安倍文殊院は少し前に話題になっていた陰陽師、安倍晴明が修行したお寺です。(京都に安倍晴明神社がありますが、こちらは奈良県)
渡海文殊(とかいもんじゅ)とは5像からなる仏像群で、獅子に乗る本尊文殊菩薩を真ん中に両脇に4人の脇侍を伴います。(鎌倉時代快慶作)獅子にのる本尊はなんと高さ7m。それはそれは見事で初めて見た時、今まで見ていた仏像とは全く違う印象を持ちました。特にまわりに立つ4人の脇侍が可愛らしくとてもユニークで、目も心も奪われてしまいました。
このポスターを駅で見かけ、「えーっ??全員で来てる?まさか一人???」と、どうしても気になって出かけて確認してきました。今回は仏陀波利立像と2体で並んでいます。
私はこの童子像を初めて見たのは写真でした。どうなっているのか?どの位の大きさなのか?
どうしても実物を見たくて3年程前に安倍文殊院を訪れました。
実物を見たらもっと引き込まれ、善財童子は男性なのか、女性なのか?何で横向き?髪の結い方がカワイイ!
仏陀波利像は、どうしてこんな顔に作っちゃったんだろうと考えこんでしまうくらいすごい顔です。恐い顔をしてるのに笑っているように見える。
その他のメンバーもとても興味深い。
お寺で見るのとは違い、とても近いのでなめるように隅々まで見ることができ大満足。
できるなら全員揃って近くで見たかったー。
興味のある方は渡海文殊の残りの3像も確認してみてください。
安倍文殊院 http://www.abemonjuin.or.jp