今年も余すところ2週間ほどとなりました。
あっという間に過ぎていく一年ですが、何を弾いたかなぁと思い出すとそんなにあっという間でもありませんでした。
今年の演奏会でプログラムに入れたベートーベンのセリオーソ。
本来は弦楽四重奏の曲なのですが、マーラーはこの「セリオーソ」とシューベルトの「死と乙女」を弦楽合奏版に編曲をしています。どうしてこの2曲なのか?曲を聴いてみるとコントラバスも入り、弦楽四重奏よりもより厚みも増し、ドラマティックになっています。
それにしてもセリオーソ(=深刻)は名前の通り、「深刻」で、難しいなんて一言では言い切れないほど難しい。どーしたらいいの?弾いていても弾けない上に楽しくない。心踊るメロディーは出てこない。ベートーヴェンはこれを11年かけて書き上げたそうで、なんて奴だ!と文句を言いながら練習を始めた訳ですが、音程が取れたー!と喜んでいたらとんでもない、弾けば弾くほど色々なものが出てくるじゃありませんか。
よーく練習しました。本当によく練習しました。ちょっと弾かないと弾けなくなる、久しぶりの感覚でした。
来年は3大セレナーデの中のスークの弦楽セレナーデに挑戦します。
チャイコフスキー、ドヴォルジャークとエルガー、スークを入れて4大セレナードと色々な説がありますが、スークは 18歳でこの曲を作曲、彼の師であったドヴォルジャークの影響が大きいと言われています。
弦楽合奏曲はそんなに数が多い訳ではありませんが、今回演奏したラターのように弾いた事のない曲があり、チャレンジし甲斐があります。
身体もですが、精神も健康でいないといい音楽は生まれません。
健康でまた新しい年を迎えらるよう、皆さまも楽しいクリスマスと良いお年をお迎えください。
「おまけ」
新しくオープンした豊島区のBrillia HALLホールです。演劇、コンサート色々な楽しそうなプログラムが用意されています。
とても上手くできたホールで、またしても港区は何をやっているんだ!という思いです。
8年後??に完成する大門の港区のホールは多目的ホール。いわゆるクラシックを演奏する際は、音響版を使う、ひと昔前のちゃっちいホールを作ろうとしてます。それもちゃっちいくせに600 〜700席とこれまた何を考えているのか?
「多目的は無目的」って名言を吐いていた港区音楽連盟の高齢の会長さん。
港区、文化的水準が低すぎます。